COLUMN 05 復刻 アロハシャツ

19世紀の半ば頃、ハワイに渡った日系の移民たちは、暑さを凌ぐため持ち込んだ着物の長襦袢や浴衣でシャツを作りました。
これがアロハシャツの起源となったといわれます。
着物の生地では厚手すぎますが、さらっとした綿や絹で作られた長襦袢や浴衣がちょうどだったのでしょう。
今でこそ、機能を重視し、薄色をした無地感の長襦袢が主流となっていますが、第二次世界大戦前までは、様々な柄が描かれた美しく華やかなものが主流とされていました。

和風柄のアロハシャツ1

ハワイの人から見れば、長襦袢に描かれた和風の柄や色はエキゾチックで魅力的に映ったようです。
たちまち大流行し、長襦袢の生地を大量生産していた京都からハワイへ輸出されるようになりますが、アメリカで合成繊維が発明されたことで、アロハ用の素材はこれに取って代わり京都からの輸出は衰退していくこととなります。

和風柄のアロハシャツ2

紫織庵では、シルクの長襦袢地を使用し、戦前に流行したレトロでモダンな柄や和風柄を伝統的な京友禅技法で染上げたアロハシャツをオーダーメイドしていただけます。

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